敬愛大学 校友会報 -Keiai University Press-
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敬愛大学校友会
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ESSAY

 敬愛学園に勤務して、はやいもので30年を過ぎた。千葉敬愛短期大学初等教育科、千葉敬愛短期大学国際教養科、敬愛大学国際学部国際協力学科、敬愛大学国際学部子ども学科と改組されるたびに4学科の教員として過ごしてきた。初等教育科から国際教養科に移った時が一つの転機となり、助手から講師となった。現在は、子ども学科に所属している。30数年の思い出と言われると、非常に多すぎて語りつくすことは、なかなか出来ません。そこで、今でもハッキリと頭に残っている思い出を話させて頂きます。
 最初に勤務した千葉敬愛短期大学初等教育科は、当時、千葉県では千葉大に次いで、小学校の教員を多く輩出しており教育の敬愛といわれていた。確かに、入学試験に対しては、私の不確かな記憶では、200名の学生募集に対して、一般入試、推薦入試両方で、800名から900名の受験者があったと記憶している。その中から200名程度が入学してくるわけで、競争率は、今とは比較にならない状況であった。2年制なので、1年後は、採用試験となる。とにかく慌しい毎日であった。
 しかし、その生活の中で、これは、非常に面白くためになるなという行事があった。それは、南房総での海浜実習であった。私は、当時理科の助手をしていたので、一部の学生、二部の学生を両方の理科助手の仕事をしており、理科実験器具の配置や整理など等を行なっていた。特に印象に残っているのは、二部の夏休み前に行なわれる海浜実習である。職員および教員で海に入って、うに(ばふんうにや紫うに)を捕まえて、ウニの発生実験を行なったことである。前準備として、顕微鏡、ビーカー、ピペットなど揃えて箱詰めするのが大変ではあったが、学生たちの驚いている様子が、なんとも言えなかったことを今でも覚えている。時間の経過で、細胞分裂の様子が変化していく様は、なんとも言えない面白さがあって今でもハッキリ覚えている。非常にインパクトのある実験で、自分たちが捕まえたウニを受精させての実験は、学生、教職員含め、楽しく有益となった実験であった。今から考えると、準備は大変であったが、全体的には余裕があったので短大時代は毎年繰り返されて行なわれた。
 国際教養科に移ってからは、教える分野は、情報科目が主な科目となった。もともと、制御関係を大学院では専攻していたため、同じようなものだと思っている。その時点で、教える専門が固まったと言ってもよいのであるが、人生不思議なもので、敬愛大学国際学部の中で、小学校教員養成課程として地域子ども教育専攻を立ち上げることになった。教育の敬愛ということは、私なりには過去の経験から認識していたために大いに賛同した。作っても学生は集まらないよ、などと批判的な人もいたことは確かである。これも今では、思い出になろうとしている。
 現在は、敬愛大学国際学部子ども学科に属しているが、徐々に学生の数が集まってきたことと、教員採用数が増加してきたことで、出願者が増加してきている。4年生の小学校教員養成課程ということで、短大時と比較すると、行事的には慌しさはない。一番印象に残っている一期生の方々も8割程度は教員になった。4年目にしてようやく合格した卒業生もいる。行動力があり、まとまりがあり、わかっている人が、わからない人の面倒を見ている様子を良く見かけた印象は頭に強く残り敬愛らしさかなと思う。研究者とはなかなか言えないが、そのような意識を持って教員として進んでいって欲しいと思う。

 

鈴木明男
 

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