ちょうどJリーグが開幕し、空前のサッカーブームが巻き起こっていた大学時代。小・中・高とサッカーを続けたものの大学の部活には入らなかった私は、周囲の気の合う仲間たちと一緒にサッカーチームをつくり、勉強もそこそこに毎日サッカーに明け暮れていました。
　当時は校庭もたいがい空いていて自由に使えたので、授業が終わると集まっては気ままにゲーム練習し、毎年開催されていたサッカー大会にもそのチームで出場しました。二十歳を過ぎると、サッカーで汗をかいた後は飲みに行き、時にははめをはずして大騒ぎ。あんなに腹を割ってなんでも話してわかり合える仲間ができたのは、大学時代だからこそだったと思います。
　その仲間たちとは今でも年に１〜２度は、東京で集まっています。
　卒業後は、家具メーカーに就職しましたが、一生の仕事を見つけたいと一念発起し、一時はワーキングホリデーでニュージーランドへ。日本に帰ってきてからは造園業を学び、今は福島県のいわき市で両親と一緒に農業をやっています。
　両親が、８年前に脱サラし「ゆうゆうファーム」という農園を立ち上げていたため、私も少し遅れて福島に行き、同じ夢を追いかけ始めたわけです。
　作っているのは、「フェイジョア」という果物です。フェイジョアは、育てるのにとても手間がかかるため、日本で専業栽培しているのはうちの農園だけなんです。キウィフルーツに似ていますが、果肉はクリーム色で柔らかく、独特の甘い芳香、まろやかな風味は従来の果物には無く“幻のフルーツ”と呼ばれています。
　両親も私も、日本ではほとんど知られていないフェイジョアの味に魅せられ、この果物をなんとか広めたいと頑張っています。
　2011年の震災の際、うちの農園はいわき市でも山側の方だったため、直接的な被害はほとんどありませんでしたが、風評被害だけは免れることはできませんでした。ですが今年も、パワーオブジャパンという被災者支援のNPO団体がボランティアに来てフェイジョアの受粉作業を手伝ってくれて、本当に助かりました。その中に現役の敬愛大学生が何人もいて、感慨深いものがありました。
　ちなみに、私はまだ独身なので花嫁募集中です。皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。
　また、よかったら見て下さい「ゆうゆうファームのHP」